1.政権交代論

野党再編(⑩)~条約励行での野党・準野党団結~

2大民党の野党路線を維持させようとし、それに反する動きをする自由党への反発を強めていく勢力(同盟倶楽部、同志倶楽部―本章⑫参照―、以前より自由党への対抗意識も持つ立憲改進党)、妥協的な外交に反発する勢力(国民協会に属していた国権派、東洋自由党、政務調査所)、自由党に準与党の中心的な地位を奪われるような形となった国民協会が連携するに至って、対外硬派が衆議院の過半数を上回る勢力となった。先に対外硬派を形成していた、内地雑居(外国人の国内居住、移動の自由化)尚早を主張する大日本協会は、立憲改進党にとっては、政策が近い勢力とは言い難かったし、非現実的であった。しかし立憲改進党が条約励行論を唱えることによって、双方は一致点を見出した。条約励行とは、当時の条約の外国人に対する制限を厳しく適応することであった。そこには条約改正を急かすという狙いがあった。こうして勢いを増した対外硬派は、列強に警戒され、条約改正実現を目指す伊藤-陸奥は痛手を受けた。立憲改進党は、自由党を除く新たな野党共闘のために穏健さを弱めたといえるが、これは同党の万年野党化の要因となる。