1.政権交代論

(準)与党の不振(⑩)~政党的吏党と増税~

1907年7月4日付の読売新聞は、大同倶楽部が繰り延べに反対することに決したと報じているが、「陸海軍及び逓信部内」に反対意見があるという記述を受けていることから、同派が軍拡や鉄道敷設の繰り延べに反対であったということだろう。陸軍と一体的なものであり、選挙で選出されたわけでもない、山県-桂系の中心部と異なり、大同倶楽部は、容易に姿勢を変えることはできなかったのである。1908年1月6日付の東京朝日新聞は、桂が斡旋した増税案に無碍に反対できないものの、地方に強固な地盤をつくっている大同倶楽部には賛成することが苦痛であるため、石油消費税の全廃、砂糖税率の変更を主張するかも知れないと報じている。大同倶楽部の苦しさがうかがわれる(強固な地盤とは、特定の地域に限られたもので、2大政党にはもちろん及ばなかった)。15日付の同紙によれば大同倶楽部は、陸、海軍の繰り延べと増税を止むを得ないとしながらも、交通機関の改良費を犠牲にしたことを批判している。