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ベーシックインカムが言われる今こそ、左右の別が重要

維新の会がベーシックインカムを選挙公約にする。さらに消費税、所得税の減税をする。財源は改革と富裕層への課税強化で捻出するらしい。

これを聞くと、平等重視の左派政党のようですが、これには気を付けなければいけないと思います。維新の会はベーシックインカムを月6~10万円とし、そのかわり基礎年金、児童手当、生活保護などを廃止するという考えです。

私もまだ詳しく見ていないのですが、その前に、その意図について考える必要があると考えています。維新の会は可処分所得が増えて、消費喚起、格差の是正になるとしていますが、ベーシックインカムの導入には次の通り、異なる意図があり得ます。

左派:平等化・貧困対策、経済対策

右派:行政の簡素化、社会保障関係費の圧縮、経済対策

※消費喚起の意図はどちらかといえば右派、しかし左右どちらにもあり得ると考えます。

平等重視の左派政党にとってベーシックインカムは、貧困のない、より平等な社会を実現するためのものです。よって給付額は多くなりがちで、実現可能性がより大きな問題となります。良かれと思って導入したとしても、その点で公約違反を含め、大混乱が起こる可能性があります。

また、今のところ安定している被用者にとって、トータルで負担増になることも警戒します。そうなると、ベーシックインカムを唱えることをしないか、この矛盾を覆い隠すために、あいまいであるか、難解な公約を打ち出すことになります。

一方、競争重視の右派政党にとってベーシックインカムは、行政の簡素化という面での歳出削減、社会保障関係費の削減(ベーシックインカム導入の代わりに各種の補助、給付を打ち切ること、健康保険を廃止することなどが考えられる)、そして悪い言い方をすれば口止め料のようなものです。行政がシンプルになって、社会保障を絞ったとしても、歳出が増える事は確かでしょう。しかしこれからの世界は、AIの発達で職が減る可能性が高く、グローバル化、IT技術の発展による競争の激化、格差の拡大も深刻になると予想されます。「最低限のカネはやるから文句を言わないでくれ、必要なものなどを少しは買って景気に貢献してくれ。」と、稼ぎの良くない人、働けない人、これからそうなる人を死なせず、暴動を起こさせず、抑え込むのです。

もちろん、実際にはこんなにはっきり分けられるものではないし、バラ色の公約も、人に厳しい発言も、大政党にはなかなかできません。だからこそ、その意図を見抜くことが大切なのだと思います。具体的な公約は重要ですが、それは容易に変更されるものです。誰の手で導入されることになるのか、その本当の狙いは何なのか、導入後に誰が、どう制度を改める可能性があるのかということを、制度の設計図と共にチェックする必要があると考えています。