55年体制から残されている課題
「日本には政権交代がほとんどない」と言っても、1980年代前半までの、社会主義協会が強かった社会党が政権を取ったら、それこそ同党による独裁になっていたのではないかという疑問はある。筆者が知っていたのは、あくまでも1989 …
「日本には政権交代がほとんどない」と言っても、1980年代前半までの、社会主義協会が強かった社会党が政権を取ったら、それこそ同党による独裁になっていたのではないかという疑問はある。筆者が知っていたのは、あくまでも1989 …
総選挙が終わったばかりだが、参院選まで約8カ月だ。今、舞い上がってもいる維新の会、国民民主党は、どんどん候補者を擁立する姿勢だ。共産党、れいわも、一方的に立憲民主党に尽くすわけにはいかない。複数区での候補者擁立を宣言して …
ここで、筆者が、野党の敗因分析を無意味だと思うことを断っておきたい。「あとからならば何とでも言える」と言うと誤解されるかもしれないが、大まかにはそういう事だ。 今回の総選挙で言えば、共産党と閣外協力だ。【共産党の合意点に …
民主党政権はかつて、自分達がうまくやれていない事を棚に上げて、維新の会を軽視した。維新はそんな民主党、さらには下野後に左傾化し、対決重視になった民主党を軽蔑した。民主党はしかし、大きくなった維新を吸収した。これに反発した …
今回の総選挙は、立憲民主党(立共両党)の一人負けであった。この10年間、自公が大勝、第2党の中道左派政党が100にも届かない不振、第3極が一定の議席、という状況が続いている。大まかに見れば「1強2弱」の、2012年体制と …
今回の総選挙で筆者が感じたのは、まさに興奮と落胆であった。総選挙前、目に入る情報に、恥ずかしながら一喜一憂する日々だった。「どうせ自民党が大勝する」というのではない総選挙は、いつ以来か。あの2009年の、政権交代選挙以来 …
当初筆者は、今回の総選挙を、2000年代に戻るものだと期待した。 2000年代に20代だった筆者は、政局による自民党の下野と与党復帰の後、1996年から4回の総選挙を経ても、政権交代が実現しない状況の中で、希望を失ってい …
以上のことについて、今後何か、似たようなことが繰り返されることはあるのか、少し考えてみたいと思う。 いま日本は⑥にいる。第2党等が合流して、新たな立憲民主党が誕生した。前節で見た通りになるなら、②に戻る。つまり無理な合流 …
最後にれいわ新選組だ。れいわは基本的には今のまま行くべきだ。山本代表の民主党系に対する批判は、改善が十分可能な、左派政党としての問題点である。何より左派を馬鹿にせず、左派連合を組むための批判である。 れいわの道は険しいが …
次は日本共産党だ。同党は国会の最左翼としての気概は持ちつつ、明確に社会民主主義政党になるべきだ。 筆者は社会主義は好まないが、戦後、皆が比較的平等に豊かになれたのは、完全な平等を唱える社会主義、社会主義国(実際には階級が …