日本人はなぜ政権を選び取ることができないのか、考え、論じる
 
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3-21. 2つの対立軸による細分化

第4回総選挙後の実業家中心の会派の再編が、具体的な政策課題を要因として行われたことを示す史料は見当たらない。その経緯を見ると、再編は新旧の内閣の中心を担っていた勢力との、それまでの距離、あるいは望む距離によるものであった …

3-20. 増えていった会派

1890年代、薩長閥内において政権の中枢を担う勢力が交代する度に、あるいは交代する流れとなる度に、吏党の系譜は分裂を繰り返し、中立実業派は再編された。ただし第3次伊藤内閣成立後について見れば、国民協会の分裂はなかった。中 …

7. 第3極の分類の型と第6回総選挙前までの党派の分類

第3極を担った勢力は数が多く、複雑な再編を経ている。しかしそれらは間違いなく、いくつかの型に分類することができる。分析するためにも、分類することによって、諸勢力の性質を多少なりとも示したい。 分類の型は以下の5つとし、補 …

5. 非政党地帯

まず表補-Cを見てほしい。 表補-C:第7回総選挙前までの選挙区ごとの当選者の所属   ・市部の選挙区にはアンダーラインを付したが、郡部を含む場合は選挙区の番号のみにを付した。 ・神奈川県は「神奈」、和歌山県は …

4. 第3極に関する傾向

日本では戦前にも、戦後にも、2大政党制に近付いていこうとする傾向が見られる。しかし1党優位の傾向、多党化の傾向が加わり、2大政党が議席数で他の政党、会派を引き離すことは多くあっても、2大政党制がしっかりと定着するには至っ …

3. 明治、大正期の第3極②~立憲政友会結成以後~

第4次伊藤内閣の増税に賛成した憲政本党から反対者が離脱して、三四倶楽部を結成した。さらに模索された憲政本党と三四倶楽部の再統一に動いていた新潟系が三四倶楽部を離脱し、新潟進歩党を結成した。旧日吉倶楽部系と旧議員同志倶楽部 …

2. 明治、大正期の第3極①~立憲政友会結成以前~

明治、大正期には、その後と同様、中、小規模の、有名だとはいえない政党、院内会派が多く登場する。そこで論を進める前に、明治、大正期の第3極の大まかな歩みを確認しておきたい。ここでは分析はせず、再編の過程、各勢力の立場を、あ …

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