政界縦断・群雄割拠(④)~縦線のねじれ~
第2次西園寺内閣は緊縮財政を貫こうとして、引きずりおろされたという事になる。しかし、坂野潤治氏の研究等に詳しくあるように(坂野潤司『大正政変』79~115頁)、内実はそう単純ではなかった。桂との協力関係によって党内で力を …
第2次西園寺内閣は緊縮財政を貫こうとして、引きずりおろされたという事になる。しかし、坂野潤治氏の研究等に詳しくあるように(坂野潤司『大正政変』79~115頁)、内実はそう単純ではなかった。桂との協力関係によって党内で力を …
第4回総選挙後の実業家中心の会派の再編が、具体的な政策課題を要因として行われたことを示す史料は見当たらない。その経緯を見ると、再編は新旧の内閣の中心を担っていた勢力との、それまでの距離、あるいは望む距離によるものであった …
吏党系、衆議院の他の薩長閥政府支持派の状況を見ていくと、それらのほぼ全てに、同様の現象を確認することができる。ここで整理しておきたい。薩長閥政府支持派を、以下の4つとする(上の2つがここで、吏党系としているものである)。 …
第3極を担った勢力は数が多く、複雑な再編を経ている。しかしそれらは間違いなく、いくつかの型に分類することができる。分析するためにも、分類することによって、諸勢力の性質を多少なりとも示したい。 分類の型は以下の5つとし、補 …