日本人はなぜ政権を選び取ることができないのか、考え、論じる
 
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1列の関係・1党優位の傾向・政界縦断(⑤)~桂の立場と備え~

桂太郎は西園寺総理の後継に、同じ山県-桂系の寺内正毅を推した。しかし山県は寺内を温存しようとした。そこには、明治維新以来の優位勢力(薩長閥のトップに位置した元老)の力で政友会内閣を倒したところで、衆議院(の優位政党立憲政 …

歴史・戦前編No.14~18

歴史・戦前編No.14 戦前の補足です。政党の再編が、その性格の明確化(選挙における明確な選択肢へ)、時代の変化への適応(有効な選択肢へ)に準じたものであったかを考えたいと思います。その参考例としてイギリスについてまとめ …

群雄割拠(③)~山県と桂の間の溝~

桂の内大臣就任については2つの見方がある。一つは、山県が、山県-桂系の宮中での影響力を強める狙いから、実現させた人事だという見方である(桂の内大臣就任によって、山県-桂系の力が強まる事、桂と関係が良く、つまり山県-桂系と …

歴史・戦前編No.7~13

歴史・戦前編No.7 政党が民意を見て、立ち位置、政策、理念を変化させる事はあって当然だと思います。しかし日本の場合、自由党系優位である事が多かったとはいえ、一応ライバルであった大政党が、重要問題で短期間に入れかわるよう …

1党優位の傾向・野党再編(①)~変化のためには不可避であった政界再編~

第11回総選挙は第10回総選挙と同じく、政友会内閣の下での選挙であったから、立憲政友会が不利になるとは考えられなかった。一方、都市部での変化(実業家等の無所属の候補が多く当選。第10章実業派の動き・選挙制度の影響・野党再 …

生まれるべくして生まれたはずの、立憲民主党の苦労

立憲民主党は結成当初、やたらと持ち上げられた。それには以下の通り、いくつか理由がある。   ・左派(リベラルとも呼ばれる―「なぜ、第2党コンクールを開催してでも、第2党を決めなければいけないのか」参照―)が弱り …

序章 ~第1回総選挙まで~

① 明治六年の政変 明治新政府を実際に動かしていたのは、明治維新の原動力となった、薩摩、長州、土佐、肥前4藩の藩士達であった。彼らは参議という地位に就いていた。その一部であり、欧米を周る岩倉使節団の留守を預かっていた者達 …

進歩党の敗北

立憲改進党は、指導者であった大隈重信が薩長閥政府の外務大臣となり、外国人が被告となる裁判への外国人判事の任用を認めることで、不平等条約の改正を実現させようとした。このことから、立憲改進党は第1回総選挙の当時、人気を落とし …

この繰り返しだけは成功・・・ 倒れてもまた復活する1党優位

※『政党、会派の系譜』の「主要政党・派閥簡略系譜」のような、簡易的な政党の変遷を参照しながら読んで頂けると分かりやすくなると思う。   日本の政治は、優位政党の形勢、対抗政党の再編による強化、まれであり中途半端 …

民主制が成功しているように見える、まやかしの政権交代の数々

約130年前に帝国議会が開設されてからの政権交代(筆者が「まとも」だと定義しているものに限らない)の一覧をここに掲載する。しかし読み飛ばして頂いて構わない。有権者が選択したものではない例がほとんどだということ、重要な政権 …

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