政権交代論 ~内なる病、1党優位~

 目 次 

 

◎はじめに ~日本の内と外の脅威~

「政権交代が起こる政治を定着させなければ日本は駄目になる。」 こう言うと、たいていの場合笑われる。民主党政権と比べれば、安倍内閣はずっと良いと。確かに安倍内閣は民主党政権よりも積極的に動いているし、経済も上向いているように見える。民主党は自らの政権に関してまともな総括をしていないし、その後継の民進党は大分裂を起こし、深刻な状態にある。

しかし長い目で見た場合はどうであろうか。少子高齢化の加速、我国の周辺だけに限らない、重要な国々の危うさを孕む変化、そして核廃棄物の処理など、先送りした課題がたまっているエネルギー問題…続きを読む

 

◎冷戦終結当時の政治の変化 ~十代の筆者が感じた矛盾~

中学受験の勉強を通して、政治の仕組みを少し知るようになった小六の夏の、ある朝のことだった。父親が「大変なことになったな」と、いつものように新聞を見ながら、しかしいつもとは少し違った声のトーンで、つまりいくらか興奮気味に言った。新聞の一面にあったのは1989年夏の参議院議員選挙、自民党が大敗した、その結果だった。…続きを読む

 

◎歴史上一度だけの政権交代

 

◎他国の政権交代

 

◎そもそもなぜ、1党優位になったのか

 

◎自民党以外の政党は、自民党にお願いして政策実現?

 

◎公明党は「第3極」になるべきか

 

◎第2党は一体何度生まれ変わればよいのか?

 

◎第3極も、何度も登場

 

◎自民党の強さの秘密~あまりにでき過ぎた構造~

 

◎世襲

 

◎いつも優位政党の離党者に頼らざるを得なかった野党

 

◎日本の第2党はなぜ弱いのか

 

◎民進党に注文をつけるのは簡単だが

 

◎民主党政権の失敗も1党優位のせい

民主党政権の失敗については、すでに分析が尽くされているが、ここでは1党優位との関係性について考えていきたい。

政権の失敗を具体的に思い出してみよう。

①歳出削減が不十分であったにもかかわらず、約束していなかった消費増税を決定…続きを読む

 

◎民主党の成長と幼さ

 

◎民進党にできたこと、できること

民進党が駄目だと言われた要因に、まとまりの悪さがあった。右派と左派に分かれるべきだという意見もあった。実際にそれに近い形となったわけだが、戦前の立憲国民党、戦後の日本社会党と、そのようなことはすでに経験している。社会党の系譜は、左右への分裂を何度も繰り返している。…続きを読む

 

◎左派政党の刷新も政権交代も、イタリア人は成し遂げた

 

◎第3極がぶつかる壁

 

◎期待の星、第3極の新党の問題点

 

◎2012年総選挙、自民でも民主でもない地方分権派勝利の夢

2012年は、第46回総選挙における自民党の復権、民主党の大惨敗で終わったが、実は日本政治の一大分岐点であった。その機会が生かされることなく、2大政党制を通り過ぎて、1党優位制にまで逆行してしまったのである。その機会とは、民主党の第3党への転落により、自民党のライバルが別の政党に交代するというのにとどまるものではなかった。中央集権か地方分権かという、日本の将来を大きく左右する対立軸が示される可能性があったのだ。…続きを読む

 

◎小池新党圧勝に日本の未来はあったのか

 

◎野党が駄目だというのなら、どんな政党制を望むのか?

 

◎挑戦者をコロコロと替えないこと

 

◎結局協力するならケンカをするな

 

◎恐ろしい1党優位制、つまり自民党1強の弊害

さて、そもそも1党優位制の何が問題なのか、ここで考えてみたい。自民党1強であっても、良い政治が行われればよいのではないか? 国民が自由に投票して生まれた状況なのだから問題ないのではないか?  これが違うのである。よく耳にするものも含めて、その弊害を挙げていく。

➀優位政党が政策等を点検しづらい…続きを読む

 

◎この国を守るためには、左派も右派も必要

 

◎政党を「コロコロ変える」には2種類ある

 

◎世界の1党優位(2020年6月に追加)

日本の1党優位の状況が異常だと言えば、当然、「他にそのような国はないのか?」ということになる。答えを先に言えば、多くの国々を調べたが、筆者が知る限り、1つの例外を除いて存在しない。…続きを読む

 

◎そんな日本の政治に2つの提案

筆者は、1党優位の状況を改善するため、以下の2つのことを提案しようと思っていた。2017年の民進党の分裂を見る前のことであるが、ここで、状況の変化についても念頭に置きつつ、その提案について述べていきたいと思う。

提案①:有権者を審査員とする、「第2党決定コンクール」の開催。…続きを読む

 

◎民進党の分裂について