日本人はなぜ政権を選び取ることができないのか、考え、論じる
 
小池百合子を愛する連合

小池百合子を愛する連合

小池系との事についてはすでにふれたが、ここで少し、補足しておきたい。

連合は小池都知事が好きだ。積極的に支持している。現会長について言えば、【男性社会で戦ってきた女性同士】という共感もあるだろう(男女平等を重視する芳野会長は、この点では、男女同数を目指す泉立憲民主党代表を支持するし、女性議員が活躍する、国民民主党に親近感を覚える)。

しかし連合は、2014年の都知事選でも、民主党が推していた細川元総理ではなく、舛添要一を支援している(連合東京が支援。舛添が厚労大臣だったという理由が挙げられたようだが、舛添と連合の政策が一致するのか、疑問もある-選挙公約を見る限り、明確に矛盾する点がないとしても-。なお、当時の連合の会長はもちろん、芳野ではない。民主党は当時ボロボロであり、細川は民主党からの出馬を断り、民主党は推薦も出していない)。当時の舛添は自民党を離党していた(野党時代の自民党を離党し、改革クラブに合流する形で新党改革を結成し、代表に就任した。舛添は自民党に政権が戻って約半年後の2013年の参院選には出馬せずに、党代表を辞任した。さらに都知事選出馬を前に新党改革を離党した)。

小池に限らず、連合は自民党の離党者が好きなのだと思う。それは日本の野党(社会党系や民社党系)が力不足であり、何より、自民党1党優位の日本では、自民党出身者の力、経験に頼らず、政権交代、その成功を期待する事は極めて難しいからだ。細川内閣の成立は、自民党から大量の離党者が出てこなければ実現しなかったし(選挙では自民党の議席数は変わらなかった)、民主党政権にだって、自民党出身者が少なからずいた。日本新党出身の小池は、もともとは自民党の出身でこそないものの、いや、自民党出身でない保守系だからこそ、連合にとっては親近感を持ちやすい。それでいて小池は、日本新党、新進党、自由党の次に、自民党の所属している。閣僚経験もある。そして今は自民党を離れているから、小池と組んだだけでは、自民党の軍門に下ったとも言われにくい。最高の連携相手なのだ。

 

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