日本人はなぜ政権を選び取ることができないのか、考え、論じる
 
野党の2択(⑤⑥)~憲政本党の分裂騒動~

野党の2択(⑤⑥)~憲政本党の分裂騒動~

12月23日付の東京朝日新聞によれば、当時憲政本党では分裂騒動が起こっていた。劣勢におかれた改革派の衆議院議員14名等が離党届に署名をし、そのことを大石に通告したのだいう。しかし『議会制制度百年史』院内会派編衆議院の部によれば、この当時(1908年5月15日の第10回総選挙当日から、1909年3月24日の第25回議会会期終了日)、憲政本党からの離党者は又新会に移った5名だけである。筆者もこの5名以外の離党者を確認していない。時期が一致するわけではないし、改革派が同志研究会系(新民党)に移る事も考えにくいから、14名は、同じ改革派の、しかもトップである大石に説得されたのか、とにかく思いとどまったのだろう。

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