日本人はなぜ政権を選び取ることができないのか、考え、論じる
 
落選させたたかった寝返り議員、そして世襲は続々当選・・・

落選させたたかった寝返り議員、そして世襲は続々当選・・・

今回の総選挙で、政権交代は遠のいたように見える。それはもちろん筆者を落胆させるのだが、他にも落胆させられることはあった。民主党系から自民党側に寝返った議員達が、続々と当選した事だ。次の通りだ。

・柿沢未途(民主党都議時代、首都高速において飲酒運転で事故を起こして辞職)→みんなの党→結いの党→維新の党→民進党→基部の党→無所属で当選し自民党が追加公認。同じ選挙区の自民党議員が収賄罪で有罪判決を受けると、首班指名投票で岸田自民党総裁に投票し、自民党入りを策した。父親もかつて衆議院議員であった。

・井出庸生(民主党ではなくみんなの党の出身)

・細野豪志(会派のみ自民党、無所属での当選で、総選挙後に自民党入り)

・鈴木貴子(比例選出。父親は鈴木宗男)

・鷲尾英一郎(比例選出)

・松本剛明(2017年の総選挙も自民党で当選している)

・山口壮(同上)

ここで改めて述べておくと、彼らが、民主党系よりも自民党の方が良いと考えたのなら、それ自体は全く否定しない。ただ、(特に1党優位の日本で)野党から与党に寝返る議員がいる事で、野党がますます不利になること、野党で力を付けて、自民党に入れてもらおうとする議員が今後も出て来かねないこと、野党の候補だから票を投じたという国民を落胆させる(政治不信も当然招く)事から、筆者は認めることができない。議員辞職を引退して自民党員になるか、せんめて選挙区を変更するくらいの事はして欲しいと思う。

自民党に移った議員が皆当選していると言える今回の結果は、仮に個々の議員に能力があり、それを与党で生かせるのだとしても(それも簡単ではないだろう。自民党内では見下されているのではないだろうか)、日本の民主政の土台の欠陥をさらに深刻にしたのであり、罪の方が大きいと思う。

 

参議院が死ぬかも知れない→

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