社会民主党

社民党は、まとまって立憲民主党に合流すべきである(これは2020年には実現せず、社民党は立憲民主党合流派と、残留派に分裂し、前者が立憲民主党入りした)。

確かに、立憲民主党は社民党に近いものの、社民党よりは右だと言える。しかし社民党もかつて、総理を出すと、日米安保、自衛隊を認め、さらには消費税の引き上げを決断するなど、路線を大転換した(追記:その時の総理・社会党委員長であった村山富市は、2020年末の再編後は、立憲寄りであるように見える。村山はかつて、社さ新党を模索しながらも、それが実現してできた民主党に、排除されて参加できず、社民党に残留した)。民主党も政権獲得後に右傾化し、支持を減らした(具体的には、米軍基地辺野古移設中止の断念、消費増税、TPP推進)。民主党については、小沢派と反小沢派との権力闘争と結び付いていたが、枝野はそれを繰り返さない事を重視している(枝野はかつて反小沢派であった)。

日本の左派政党は、政権をチェックしなければいけない野党、政策を実現させにくい野党として、現実主義・権力維持最優先の万年与党(自民党)と対峙してきたこともあり、なかなか現実的になれない面がある。そして政権を取ると、急に現実的にならざるを得なくなる。社民党は確かに、民主党中心の連立政権を離脱した(普天間基地の県外、国外移設断念に反発)。しかしそんな左派の仲間割れは今後許されない。自民党の優位性を結局強化する事になるからだ。であれば現時点の、左派政党の中での左右の別は、問題にならない(筆者は国民民主党についても、同様だと思う)。

社民党にとって問題なのは、今ではない。政権交代後(実現すればの話)でもない。「枝野後」に、右傾化する(中道~中道右派政党になる)ことだ。立憲には保守系の議員もいるから、将来変化することはあり得る。

社民党は全て立憲民主党に合流して、立憲民主党を左派に留めておく力になって欲しい。ただし、左派政党も時代に応じて変化して良いと思う。国防等についても、もっと現実的にならなければいけないと思う。だから、立憲が社民党のように頑固になってはいけないのだが、社民党の規模であれば、ちょうど良い具合になるだろう。いや、むしろ社民党が合流しても、立憲民主党が右傾化する事は十分あり得る。

「十分あり得る」とはしたものの、筆者の予想では、そこまでの右傾化はない。日本にはすでに保守の大政党があり、保守第2党が成功した試しもない。第2党は第2党として存続する限り、左寄りになるということだ。国防は現実的な方が良いとしたが、理想は非武装中立でも良いと思う。もちろんあくまでも理想であり、実際の行動が現実的であるなら、日本人の平和志向にむしろフィットする。経済については、格差が拡大しやすい時代であるから、むしろますます、左の政党が求められる。この点から筆者は、(ネトウヨが願うように)高齢者が亡くなっても、左派が弱くなるとは考えていない。

筆者は、立憲の中に、社民党出身者と共に、新自由主義的な第3極の出身者がいる事に希望を持っている。後者については、立憲が動揺する時に、党の遠心力を強める危険がないとは言わない。しかし第3極の出身者を含め、明確にその危険があるような議員は、多くがすでに、不利な民主党系を離れているのではないだろうか。

立憲民主党に寄せ集めという面があるのだとしても、それは社会党の色を薄める、かつての寄せ集めとは違う。弱者を守る、格差の拡大を防ぐ左派政党が、異なる道を歩んだ議員を吸収しているのだ。その土台の上で、様々な試みに、柔軟に挑戦して欲しいし、その弊害を指摘する議員にもいて欲しいと思うのである。そうして決まった事には、まずはみな従うのだ。

最後に、上で述べた社会党の転換に不満を持ち、社会党を離れた最左派の新社会党に存在意義があるのか、同党を支持する人には考えて欲しい。社会党の転換に失望した支持者は多かったと思うが、新社会党がその人々の支持を多く集めたかと言えば、とてもそうとは言えない。それは、選挙制度が小党に厳しいからでもあるが、社会党より左だと思う人は共産党を支持したはずだ。今でもそうであろう。なぜなら、共産党と社会党系の違いにも意味がなくなってきているからだ(共産党はまだ革命を唱えており危険だという見方に関しては、次節で述べる)。

 

日本共産党→