日本人はなぜ政権を選び取ることができないのか、考え、論じる
 
1党優位の傾向・野党再編(①)~変化のためには不可避であった政界再編~

1党優位の傾向・野党再編(①)~変化のためには不可避であった政界再編~

第11回総選挙は第10回総選挙と同じく、政友会内閣の下での選挙であったから、立憲政友会が不利になるとは考えられなかった。一方、都市部での変化(実業家等の無所属の候補が多く当選。第10章実業派の動き選挙制度の影響野党再編(①)参照)も急にしぼむ事は考えにくかった。だから代わり映えのない選挙結果になるのは自然な事であった。状況が変わるには、政友会内閣でも、立憲政友会を優遇する内閣でもない時に総選挙となるか、政界再編が起こって、立憲政友会の力が少なくとも相対的に弱る必要があった(これは、薩長閥を含めない衆議院レベルでの再編では非常に困難)。この事は、立憲国民党と同志会の大分裂の背景として重要である。

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