日本人はなぜ政権を選び取ることができないのか、考え、論じる
 
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第3極・実業派の動き・連結器(②)~2つの新党~

陸奥外交と対外硬派の主張の間を採るというのも難しく、異なる立場からの決議案や上奏案が次々出される中で、中立会派は姿勢を明確にすることを迫られた。そして長州閥伊藤系・自由党の側と、対外硬派の側に裂かれるだけに終わった。結成 …

第3極・実業派の動き・キャスティングボート(①③⑤)~中立派の投票行動~

自由党も対外硬派も過半数に届かなかったため、中立派が再びキャスティングボートを握るはずであったが、3会派が分立したことにより、その所在は不明確であった。中立3会派は、準与党、野党のいずれであるのか、全体としての姿勢を明確 …

第3極・実業派の動き(①)~伊藤が期待した実業派の浮上~

第3回総選挙後の中立派に関して、本章第3極・実業派の動き・1列の関係(①)で引用した文献に「実業」という言葉が出てきている。伊藤博文は、地租増徴に賛成する実業派の増加に期待して、後に衆議院の選挙制度を、市部を独立選挙区と …

第3極・実業派の動き(①)~新たな中立派の出所Ⅱ~

国民協会と政務調査所の議員の選挙区の少なくない一部が、自由党等に奪われたことはすでに確認した。しかし中立会派(総選挙の時は未結成)、無所属に奪われた議席は必ずしも多いとはいえない。中立会派の議員達は全体的に見て、どの勢力 …

第3極・実業派の動き・1列の関係(①)~長州閥伊藤系と第3回総選挙~

自由党と新たな中立派が増えた要因の1つに、第2次伊藤内閣の姿勢があると考えられる。同内閣は自由党と接近し、対外硬派の色を強めて野党となった国民協会と対立した。そして、衆議院の過半数を上回っていた対外硬派を弱めるために行わ …

第3極・1列の関係(①)~新たな中立派の出所Ⅰ、自由党の躍進~

新たな中立派がなぜ現れたのかを探るため、まずどの選挙区で、どの勢力に代わって現れたのかを見てみる。第3回総選挙へとつながる、第5回帝国議会における衆議院の解散当日の、国民協会、政務調査属所所属議員の選挙区における、第3回 …

第3極・実業派の動き(①)~第3極・中立派の交代~

第3回総選挙は事実上、第2次伊藤内閣寄りの勢力、つまり政界縦断支持派・同容認派と、対外硬派との戦いであった。既存の勢力は皆、このいずれかに属し、中立といえる勢力は、衆議院にほとんど存在しなかった(多く見ても実業団体、大阪 …

1列の関係(①・議会開設後の吏党系を巡る状況)~国民協会敗北がもたらす変化~

民党同士と比べれば、民党との差異が現れやすい吏党系が、党派間の対決の舞台から事実上降りたこと、それは薩長閥政府が衆議院における民党との対決を完全に放棄して、民党という多数派が決定権を握る衆議院の全体と、つまり行政が立法( …

(準)与党の不振(①)~国民協会の敗北~

選挙干渉の恩恵もあって当選した薩長閥政府寄りの議員達が、野党として総選挙を戦ったのであるから、国民協会の惨敗は必至であった。それに加え、長州閥伊藤系は国民協会の敗北を望み、自由党との協力を試みていた。多少の選挙干渉もあっ …

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