日本人はなぜ政権を選び取ることができないのか、考え、論じる
 
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悪に入って悪を正すという便利な言い訳

野党の陣営から自民党に移った(戻った)議員がよく用いる、「内部から自民党を変える」という言い方がある。一理あるとはいっても、権力にすり寄る行動を正当化するために、便利すぎる言い方である。このようなことを言う人物については …

所属政党の発展と、与党へのすり寄りを同一視してはいけない

「所属政党をコロコロ変える」、「政界渡り鳥」と批判される議員がいる。その場合、これが当てはまっている場合と、そうでない場合がある。実際に、何人かの、大政党の党首選挙に出馬したことがあるような議員を挙げて、確認してみたい。 …

繰り返しが示すもの

上で見た無駄な繰り返しは、重要な教訓を与えてくれている。まずは何と言っても、政治家が長期的な視野に立ち、様々な展開を想定することが重要だということである。主導権、あるいは特定の政策を巡って対立をしても、共に進んでいくしか …

第1、2極に引き裂かれる

すでに見たように、第3極は必ずと言って良いほど引き裂かれる。なぜそうなるかを、改めて考えたい。とは言っても、考える必要もないくらい単純なことである。 第3極は当然、第1、2極よりは小さい。度々、あるいは長期的に第2党にな …

経験不足と、嘘っぽい公約は必然

野党の不利は何より経験不足によるものであるが、与党としてのわずかな経験すら質の悪いものにしてしまい、信用を失う要因にもなるのが、実現不可能といえるような公約である。 そのような公約を掲げなくても政権につけそうだと、野党第 …

バブルの頃、小選挙区制は第2党をつぶすための案だった?

1994年、衆議院の選挙制度は小選挙区制中心のものとなった。小選挙区に改正する案は、五十五年体制が崩壊する前に浮上していた(それ以前にも、自民党の改革または勢力維持のため、何度も導入が論じられていた)。2大政党制を目指す …

地方に根を下ろせない野党第1党

自民党は明治以来形成されてきた基盤を持ち、都道府県知事、市町村長、都道府県議会、市町村議会の多くを事実上押さえている。野党第1党は一部の例外を除けば、首長選において自民党の候補といえる人物に相乗りすることで、少しばかりの …

敵が増えれば自分に有利

野党が一つにまとまらないことも、自民党を利した。「おれはすぐに自民党と妥協する政党とは違う」、「おれは何でも反対の政党とは違う」という、不自然に単純化された構図を、野党自らがつくり、そして互いにつぶし合うのだから、自民党 …

改進党系の苦悩

※『政党、会派の系譜』の「主要政党・派閥簡略系譜」のような、簡易的な政党の変遷を参照しながら読んで頂けると分かりやすくなると思う。   帝国議会開設当時の衆議院における第1、2党は、立憲自由党と立憲改進党であっ …

冷戦終結当時の政治の変化 ~十代の筆者が感じた矛盾~

中学受験の勉強を通して、政治の仕組みを少し知るようになった小六の夏の、ある朝のことだった。父親が「大変なことになったな」と、いつものように新聞を見ながら、しかしいつもとは少し違った声のトーンで、つまりいくらか興奮気味に言 …

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